東京2020オリンピックの開会日に、ブルーインパルスの展示飛行が行われますね。
2021年7月21日には予行演習も行われ、注目を集めているブルーインパルス。
さて、今回注目するのは、その煙の部分です。あのスモークと本番で使われるカラースモークは体に有害ではないのでしょうか?色付きの煙の成分は何なのか?解説したいと思います。
ブルーインパルスのカラースモークが復活!
2021年7月21日ブルーインパルスのオリンピック展示飛行の予行演習が行われました。
蜜を避けるために、予行演習の場所や時間も直前まで非公開という異例の大勢の中、偶然にもその時間帯に出会えたラッキーな方々がたくさんいたようです。
外から飛行機音がして慌ててベランダ出たら、ブルーインパルス‼️‼️
オリンピック開会式に向けた予行練習のようです。すごい、感動✨#ブルーインパルス #東京2020 pic.twitter.com/9NE6I7eCnf— わんちゃん (@smile921) July 21, 2021
青空に5輪のマークを描く飛行は、1964年の東京オリンピックの開会式の際に初めて行われました。

中日新聞より
なかなか当時の写真では伝わりませんが、この飛行は【世界で初めて5色の煙で五輪のマークを空に描いた】として、とても話題だった・・ということは当時を知らない人も周知の事実だと思います。
5色の煙だったという点もポイントです。

朝日新聞より
オリンピックの5輪の色は・・
青・黄色・黒・緑・赤
この5色でできています。
この5色に白を加えると、世界中の国旗を表現できるからと言われているそうです。
しかし実は、1964東京オリンピックで話題になった、このカラースモークが使用中止になっていたのをご存知だったでしょうか?
ブルーインパルス、本番ではカラースモークなんだね。もう白しか使われないのかと思ってた。オリンピックが始まるのが悲しかったけど、ブルーインパルスで癒されるよ。嬉しいなあ、頑張ってね。当日晴れますように!
— 歌 (@utautainikki) July 21, 2021
今回の東京2020の予行演習では、 白色のスモークだったものの、本番の23日の飛行ではカラースモークを使用することが発表されました。
そこで、気になるのは、なぜ中止になっていたのか?そして、これから使う色付きの煙は大丈夫なのか?ということです。
ブルーインパルス色付き煙の成分は何?
言われてみれば、確かに疑問だという方も多いのではないでしょうか?
- なぜ使用中止だったのか?今回復活させられるのか?
- あの色や煙の成分は何か?
こちらの疑問を紐解いていきたいと思います。
カラースモーク中止の理由
1964年東京五輪の開会式では、国立競技場の上空にブルーインパルスが、スモークを使って5色の五輪マークを描き話題となった。しかしその後、飛行の際に地上の車に色がつくトラブルが発生し、90年代後半以降はカラースモークの使用が中止されている。
(朝日新聞より)
そう、カラースモークが使えなくなった理由は、地上のものが汚れるから!
トラブルが続出したのでは、中止にせざるを得ないですよね。
唐突に過去写真を上げる。
1996/11/17 浜松基地
まだカラースモークだった頃のブルーインパルス
今回の五輪開会式はどうなるかな?期待してます^^
EOS 650 pic.twitter.com/lntnzyXbYy— vaze⊿ (@vaze32_TAKEOFF) July 17, 2021
カラースモークを使用した展示飛行は、
- 1964年東京オリンピック
- 1998年長野冬季オリンピック
と行われたようですが、そこでトラブルになったようで、これ以降20年近く中止されていたのですね。
ブルーインパルスでふと思い出した事
自衛隊退役者の団体が「俺らが費用を寄付するから来年からカラースモークにする事は出来ないか?」と某基地司令官(?)に掛け合った事
規約上出来ませんと断られたのですが若い(孫)世代に着色で見せたい気持ちは同じだったと思います— EQUUS (@Equus002) July 21, 2021
このような働きかけをする人も出るほど、カラースモークを望む声も多かったのでしょう。
東京でオリンピックの開催が決まると、防衛省がカラースモークの改良に乗り出しました。
カラースモークの成分
さて、普段の飛行中にはでていないのに、大空に模様を描く際にだけ現れる、「スモーク」。
この成分とは?
なんとこちらは油!
・油をエンジン排気で加熱→気化→大気中で冷やすことで凝結して煙のように見せている。
・油をエンジン排気口の後部に噴射する装置と、スモークオイル用タンクがある。
・操縦席にスモーク噴射スイッチがある。
この油に専用の染料で色をつけたものをタイミングよく、噴射しているのですね!
朝日新聞より
カラースモークが使用中止になった理由に【その油の除去、抜き取りなどのメンテナンスに非常に手間がかかる】ということもあるそうです。
しかし、やはり東京でのオリンピック開催が決まると、「カラースモークでのブルーインパルス飛行が見たい!」という声が高まったことから防衛省、空自が動きます。
フランスなどで地上絵の影響を抑えた染料が登場し、各国でそれを使用した展示飛行が始まったため、それらの染料を取り寄せ改良に着手しました。

朝日新聞より
そして2020年3月20日の松島基地での東京オリンピック聖火到着式でその染料を使ったカラースモーク展示飛行を行いました。
そこで本格的に東京オリンピックでの使用が決定したと思われます。
と、いうことで、このカラースモークの成分は防衛省・空自がフランスなどを参考にしながら威信をかけて改良したオイルと染料ということになりますね。
まとめ
2021年7月23日の開会日には綺麗な5色の展示飛行が見られそうで、日本中がワクワクしていますね。
ブルーインパルスの色付き煙:カラースモークについてまとめました。
空自がどうしてもカラーで見せたい!と試行錯誤を積み重ねた月日を思いながら、見ると感動もひとしおですね。
東京オリンピック・パラリンピック楽しみたいと思います。
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